「和光」第59号 寄稿

医師定員は何処に!!
森田隆二

  私は、平成14年3月に、九州三園ブロックから、推薦を受け、三月に全国ハンセン病療養所入所者協議会に勤務のため、上京した。

  まず驚いたのは、各園から転園するときには、看護師・それに福祉室から付き添いが付くので、私にも付き添いが付くものと思っていた。ところが全療協役員は別で、多磨からも迎えに来ないとの返事に、驚いた。行った日から仕事で、羽田に着いたら、本部の先輩から、携帯に電話入れるように、言われていたので、電話をいれた。今衆議院の第二会館にて、共産党の「ハンセン病プレジェークトチーム」との懇談会を行っているので、直ぐ来いとのことでした。携帯を繰り返し、時計を見ながら、浜松町駅から電車に乗り、霞ヶ関に向かい、途中でタクシーに乗り換え、議員会館に時間を遅れて参加したのが初日でした。とんでもない所に来たものだと思った。それに今年の6月帰園しますと、2年6ヶ月の歳月は様変わりをしていた。まず園には医師が、園長一名しかいない園になってしまっていた。

  幸いに、佐藤園長のはからいで、『国立国際医療センター』から、三ヶ月ローテーションで、若い医師の研修医みたいな医師が来ていた。
 それで、佐藤園長に以前いた医師二名の辞任のことを詳しく聞きましたら、それぞれの理由を良く理解し、辞任していただいたと、伺った。私が東京で、電話でIドクターとも話したが、感情が表にでて、話はできなかった。近い内多磨に来ると約束したが、来なかった。

  それにS先生の件は、帰園してから本人と良く話し合いをしましたが後の祭りである。さて話を元に戻します。医療センターからの医師の診療援助の件は、自治会と施設と協議し、お互いによしとの結論にたっしたのかは、疑問である。

  会員には、医師の辞任後に放送がなされたとも聴かれ、とにもかくも、先ずK医師が、5月16日から、ローテーションのトップとしてスタートした。その間ある看護師から、佐藤園長は、ちゃんと三ヶ月交代でも医師を確保し、良としなければとの声に驚いた。この看護師は、入園者並びに、看護師は本当にこれでいいのか? 医師が変わる度に、迷惑しているのは、入所者ではないか? 現在O医師と交代でK医師が着任し、外科の医師として、和光園の医療スタッフとして勤務されているが、本人の専門分野は、リハビリ専門の医師で余り耳に聞かない分野の医師である。早速インターネットで、現代のリハビリ医療の本を注文した。

  理由は、ハンセン病の90年の歴史を良く把握していないように、取れるからである。入所者とのインフォームドコンセントが、取れていないように見受けられる。それでは、看護師の仕事は、何をするのか問いたい。以前は、ベテランの看護師の意見と技術を学んで、来ていたと思うが、現在は、看護師のポリシーを忘れた看護師になりつつある。現状は、昔として、医療の現場は、厳しくなりつつある。特に現在全国的に医療事故が多発しているのは、日常茶飯事である。それに「ヒヤリハット」が義務付けられ、以前より治療が難しくなりつつあります。現場でいかに、入所者のニーズに合わせることも必要でないか?現在、ナイチンゲールの言葉さえ薄れがちである。現在医師1名の現実を自治会並びに、施設幹部は、どのように取られているか、問いたい。それで、園の将来構想として、医師1名にて、後は外部委託診療にゆだねるかどうかは、入園者他職員が真剣に考え、一体となって、討議する必要がある。来る21世紀のハンセン療養所の将来を考える時代に入っている現状を対岸の火事とも思っているのか、理解に苦しむところである。結果は遅からず佐藤園長一人の双肩に重くのしかかっていると思う。へたしたら、和光園は、医師定員3名が、来年度から園長1名になりかねない。ことは絶対避けたい所である。




トップページへもどる
直線上に配置





SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送